:::「公開」は市民の味方か:::

2003.5.25

 今日のサンデープロジェクトで横浜市の中田市長に焦点を当てその改革についてレポートしていた。改革派の首長として全国的に有名だが、予算の編成過程を公開するという。
 行政の予算は、前年度実績を参考に前年度ベースで決められるところが多い。ついた予算はその年度中に使い切ってしまって、それをベースにするわけだから本当に必要な部分はもっと少ないはず。
 正直ボクの職場でも年度末になれば「なにか要るものないですか?」と庶務の担当者から聞かれる。余らせてはいけないという前提があるからだと思う。素人感覚で「どうして余らせるといけないんだろう」と思っていつつも、買ってもらえるのならと甘えてしまう。
 中田市長はここにメスを入れるという。編成の過程を市民に公開し、なにが必要でどれが不要か、その理由はこういうことだと見せるという。
 わが社では、最近始まった「パブリックコメント制度」というものがある。これは、何か事業計画などについて素案を公開し住民の方々から意見を募り、それを計画に盛り込んでいこうというのが狙い。そしてその意見に対する見解を添え公開し、こちらがどういう考えかも知ってもらう。そういう制度。
 でも、ホームページでこれを見られるということでのぞいてみると、どれも当たり障りのない言い方ではねているように見受けられる。
 結局は、一種のアリバイ作りではないのか。公開したし、あなたたちには見ようと思えば見ることができた。そして意見を言える場を設けていたのにそれを活用しなかった。だから決まったら有無を言わさない、活用しなかった者が悪い…。というふうに、ならないだろうか。計画案などを実際に見ればわかるが、それを見て意見できるような内容ではない。内容を見ると「それで意見を本当に募っているのか」というくらい難しい内容のものが多い。
 だからこそ、その見せ方が問われる。それがひいては住民のめせんに立って仕事ができるということなのだろう。
 横浜の中田市長には、ぜひアリバイ作りに終わってもらわないよう、がんばって欲しいものである。もちろん、わが社にもそれは言えるのだけど…。
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